2005年からの歩みです。当初の制作環境(パソコン性能等)は今とは大違いで、Mac G4を使用し、一例をとると、メモリが1GB?2GB? IT技術の進歩は目覚ましく、今ではメモリ256GBのマシンも。今、私が使用しているMacは13年前のもので、メモリ20GBでの制作です。私はこれまでの歩みの中で、ハードウェア性能からの限界を強く感じながら制作してきました。それでも、このPC環境で何が作れるか、どんな表現が可能かを探究してきました。
私は、文様を生み出すことに興味があり、そしてそれには、デジタル彩色がマッチしました。自身の《文様》へのシンパシーと、これまでのPC環境では、作品をアートとして深く作りこむことができないという状況、これらが絡み合って、デザインとアートの境界に位置する表現が生まれました。そしてそれは、文様がベースになったアート《HARUNA-ART(文様のデジタルアート)》に進化していきました。
今、私は、使用しているパソコンの限界まで、表現を探究した感を抱いています(作品の大きさも含む)。もっと深く作りこめたら‥、もっと紙面が大きく出来たら‥(世界観を広げられる)と、 作りたい作品イメージがあるにもかかわらず、新しいパソコンが手に入るまで、この欲求は満たされないでしょう。
このような経緯で制作されてきた作品群ですので、昨今のデジタルアートと比べられればサイズも小さく表現も深くありません。それでも、その時その時において、《今の環境の中で作れること》を模索し、探究して生まれた作品です。私のアート表現の進化はIT技術の進化を物語っている‥と、ここまで言ってしまうと傲慢でしかなくなりますが、私のアートが、IT技術の進歩とともに、それに支えられて歩んできたことは確かなことです。
どうか、このような技術革新の時代背景を皆様の頭の片隅に置いていただき、展示作品をご覧いただければとても幸いに存じます。